回る排煙機!復旧の仕方は?

防災センターでいつも通り事務作業をしていると・・・

 

急に火災受信機が鳴り出しました。急に鳴るものですから、めちゃくちゃビビります。

こいつが鳴る・・・という事は、消防機器の何かが反応したという事です。

火災受信機が鳴ったんだから、火災確定!・・・と必ずしもそうとは限らず、実際は、感知器が湿気などで反応して鳴ったケースが多かったりします。(夏とか湿気のやばいところにある感知器は、よく鳴りますね)

なので、「また感知器の無応答かな?」と思って火災受信機を覗き込んでみると・・・

「排煙機起動」という文字が・・・

え・・・?まじ?

まずは現場確認

とりあえず、排煙機が回っていることが判明しました。防災監視PCを確認してみると、場所は1Fエントランスで、手動起動スイッチが押されたのが原因のようです。

起動スイッチが押されると、排煙機が起動して、該当の箇所の排煙口がパカリと開き、空気を吸い出し始めます。

ちょうど時間的にはお昼時で、1Fのエントランスは人でごった返しているのですが、気になるのが、もし火災があった場合、何かしら防災センターに連絡はあるはず・・・という点。警備員も1Fで立哨していますし、起動スイッチが押される前に何かしらのお客さんのアクションがあってもおかしくは無いのですが、そういった連絡もありません。

そもそも煙感知器も反応していないし、押されたスイッチは1箇所だけ。う〜ん、これは怪しいぞ・・・。とりあえず、現場に2人が急行!そして、僕は排煙機が設置されている機械室へ所長命令で向かいました。

なぜ排煙機のところに向かったかというと、本当の火災だと、排煙機は止めてはいけませんが、仮に間違いだった場合、排煙機をすぐに止めないと「風切り音がうるさい!」とクレームが来てしまうからです。

スイッチが押された後が・・・

現場を確認してみたところ、火災の類は一切なし。人も普通に行き来しており、何かあったそぶりもありません。

起動スイッチは、押す時はプラスチックの部分を壊して押すのですが、しっかりと壊されていました。カバンとかで偶然ぶつかって押されたというわけではなく、しっかりと「押すぞ!!!」という意志のもと押されたような形跡があります。

ただ、押したと思われる人もおらず、現場に火の気はなし。天井には、排煙口がぱっかりと開きっぱなしになっています。

とりあえず、所長判断で「異常無し」という結果になりました。

排煙口を復旧する際の注意

さて、排煙機及び排煙口を復旧させるのですが、絶対に気をつけなければいけない事があります。

それはまず最初に排煙機を停止させる事です。

排煙口を復旧させるには、起動スイッチのレバーを初期位置に戻せば、排煙口はパタリと閉じるのですが、排煙機が起動している時に、排煙口が閉じたら、ダクト内が負圧になり、ダクトがベッコンベッコンに潰れます。なので、まずは排煙機を止めるという事が必須なのです。

ちなみに、排煙機の盤の「停止」ボタンを押しても、遠方で運転しているので停止しません。僕の現場では、余計な事は考えずとりあえずブレーカーを遮断します。ちなみに、止まらないとはいえ、一度「停止」を押しておかないと、停止信号が送られず、再度ブレーカーを入れ直した瞬間に排煙機が運転し出しますので注意です。

その後、現場に行って、排煙口のスイッチのレバー位置を初期位置に戻し、防災監視PCで排煙口の復旧信号を入れれば、とりあえず復旧は完了です。(スイッチのカバーは新品に交換となります)

押された原因は?

監視カメラで、押された時の様子を確認してみたところ、どうやら起動スイッチ近くにある店舗のドアの開閉スイッチだと思って押してしまったようです間違えるか?と思いますが、映像を見る限り、わざとでは無いような気はするので、まぁ、間違えたのでしょう。

ただ、押した後に「やべ・・・これちゃうやん・・・」みたいなそぶりをしつつ、そのままそそくさと店舗内に入ってしまったのはちょっとイヤらしいですね。せめて、近くにいた警備員に間違って押した旨を伝えて欲しかった・・・。

とりあえず、火災でなくてホッとしていますが、もし排煙機&排煙口の復旧をする際は、復旧する順番を間違えないように注意して下さい。間違えたらダクトがぶっ壊れ、始末書を書く羽目になります。「あのクソ野郎がスイッチ押さなければこんな目に遭わなかったのに〜〜〜!!!」と怒りMAXの悲しき怪物が生まれてしまう事でしょう。

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