恐ろしく早い判断・・・

僕の現場の敷地内には、よくビルと関係のないトラックとかが停まっていたりします。

ちょっと説明しづらいのですが、道路と敷地が絶妙な場所にあり、周りの建物に配送する為に一旦ここにトラックなどを停止しているのをよく見ます。本当は良くないのですがビルとしてはほぼ黙認している形です。

で、これは以前の話なのですが、同じように敷地内に停めていたトラックが道路に行こうとした時に、敷地内にある木の横を横切ったのですが

こんな感じに

トラックと木の距離が近すぎたのか、木の枝部分とトラックが接触してしまいました。

クラッシュ!!

木の枝は見事にブッチされてしまいました。

流石にこれは所長も怒(オコ)で、運転手に折れた枝の再生のための費用(栄養剤や殺菌剤、業者手配料など)を請求していました。ちなみにそのための報告書や見積・写真撮影などは現場側に降ってきて「余計な仕事増やしやがって・・・」と文句がダダ漏れ。こういうのは報告書とか作るのが地味に面倒で、オーナーに「我々のせいでこうなったわけではありません!」というニュアンスを織り込んで作らないといけないのでちょっと気を使います。

とまぁ、こんな事故が以前あったのですが、そんなことも忘れ、昨日僕がお昼時に外に出ていると・・・

ブーーーン!!!

バッキャァ!(枝が無惨にも折れる音)

あぁ・・・!(瞬時に脳裏に浮かぶ「報告書」「見積」「業者手配」の文字たち)

この状況!過去にあったのと同じ感じだ!!

と・・・とりあえず所長に報告!

運転手も慌ててトラックから出てきて「す・・・すいません!!」とかなり焦っている様子

所長がどのような反応をするか・・・。また以前みたいに「ちょっと困りますよ!」みたいな感じで言うのかな〜と思っていると

気にしないでください!(ニコッ)

え?!

運転手「え?!だ・・・大丈夫ですか!?」

所長「はい!こちらは問題ありません!そちらは大丈夫ですか?←※かなり小声(ここポイント)」

このまま運転手は「そ・・・そちらが問題ないと言うなら・・・」ということでそそくさとトラックに乗ってブーンとどこかへ行ってしまいました。

そして完全にトラックが見えなくなってから所長が一言

「危なかった〜〜〜〜!!!」

実は枝がぶつかった場所は道路側。絵で表すとこんな感じです↓

この状態だと、ビルの敷地から道路に枝が伸びており、この枝にぶつかったらどちらかが悪いかと言うと、ビル側という事になります。

枝の位置は通常の車ではぶつからない場所にありましたが、でっかいトラックだとギリギリぶつかるかどうかの高さでした。葉っぱの重みもあり垂れ下がってきたところを運悪く接触してしまったという事になります。この枝はちょうど今日剪定予定のものだったので本当に運悪く接触してしまった形です。

つまり、運転手が「おい!お前のビルの木が俺のトラックを傷つけたぞ!どうしてくれる!」と言われたら100%負ける勝負だったというわけです。相手側が変に萎縮してくれたのでなんとか誤魔化せたのです。

所長「まぁ、いちおう相手にも大丈夫ですか?と聞いて何も言ってなかったから大丈夫だろ!」

僕「(めっちゃ小声だったけど・・・)」

しっかし、瞬間的にそれを判断した所長はすげぇなぁと思いました。僕だったら過去の事例もあるから絶対に「ちょっと困りますよ!」と強気で出ていたと思います。そうなったらかなりややこしい展開になっていた事でしょう。

どこに罠が仕込まれているかわかりませんねぇ。