こんばんは 青村です。
ビルメンでは、常駐現場には宿直という勤務形態があります。この勤務では現場で一夜を過ごします。
ただ、夜勤勤務みたいにずっと起きているわけではありません。僕の現場では24時から仮眠時間があり、この時間から布団にダイブし眠る事が出来ます。

仮眠時間帯はあくまで「仮眠」なので、何かトラブルがあったらすぐに布団から飛び起き現場に駆けつけなければいけません。そういう事を考えると、常に気を張ってなければいけないみたいな雰囲気がありますが、僕が今まで宿直をしていて夜中にトラブルで叩き起こされた事って実はそんなに多くはありません。まぁ、これは建物の種類にもよるかもしれませんが・・・(工場に配属された人の話だと、夜中に起こされる事が結構多いとのこと)
今回は、僕が今まで経験した「仮眠中に起こされた緊急対応」についていくつか紹介していきたいと思います。
漏電トリップで起こされる

PACの室外機ブレーカーが漏電トリップし、防災PCで警報が出たため起こされました。
原因は、室外機内の配線の被覆が一部剥けており、室外機が運転すると振動で配線が揺れ、剥けた部分が周囲の金属部分にタッチ!ブレーカーが漏電トリップ!というわけです。
僕の現場では、どこのブレーカーがどんな理由でトリップしても防災PC上では「重警報・漏電一括トリップ・停電」という超大げさな名称で出てしまうので、それを見た警備さんが「停電です!!」と慌てて電話して伝えてきます。夢の間に漂っている最中の脳みそには「停電」というワードは刺激が強すぎます。
この時は、縁測定及び運転時の過電流チェックをしても原因がわからなかったので、室外機のブレーカーをオフって対応終了となりました。今だったら、室外機の基盤部分を開けて確認・・・はしないか・・・。電気系統は寝ぼけ眼でやるにはリスクが高いですし、そもそも開けたところで、すぐに原因がわかるといったら微妙でしょうし。
あとは、漏電している機器によって対応の大変さは変わってきますね。これは居住区エリアのエントランスの3台あるPACのうちの1つの室外機だったので、3つ中1つが止まっていても問題ないだろう・・・という事で翌朝まで放置でしたが、すぐに直さないとやばい!というレベルの機器だったら、業者に緊急依頼コースです(来てくれるかどうかは不明ですが)
VAV故障で起こされる

テナント内のVAVが故障して起こされました。
これは結構悩みましたね。故障そのものよりも、深夜にテナント内に突入して「すいやせん。VAV見てもいいっすか〜?(笑)」と行っていいものかどうかという点です。
結局、上記の件は自然復旧したのですが、夜中にテナント内で何かしらのトラブルが発生して、それに対してテナントの中に入るまでの事か?と考えると、すこし躊躇します。一応、スペアの鍵は預かっていますが、それは本当に緊急用で、火災とか漏水警報が上がった場合は迷わずテナント内に突入できますが、VAVの故障レベルで入るのはちょっとなぁって感じです。
結局、こういうトラブルで悩むのはテナント対応なんです。「気軽に入ってええやで〜」というテナントはいいのですが、中には「緊急で入る時でも必ず責任者に連絡をして許可を取ってから入ってください」と厳格に入室ルールが定められたテナントもいます。
警報は出てるけど、別に緊急じゃない。でも後で「なんで対応しなかった?」と詰められる可能性があるレベルのトラブルは寝ぼけた脳みそにはなかなか負荷が高めです。
緊急地震速報で起こされる

正直、僕は・・・というより現場の全員がこれを一番恐れています。
もし、この世の中に地震という存在が無かったら、仮眠時の緊張感はほぼ0になるでしょう。
火災も恐れる事象ですが、可能性としたら地震が発生する方のが高いでしょう。明日・・・いや今この瞬間に地震は発生してもおかしくはありません。
緊急地震速報で叩き起こされるのは心臓に非常に悪いです。耳元で携帯が鳴り響いたと思えば、揺れが始まり、そしてその数秒後には警備さんより「エレベーターが停止しました!」「機器に異常が!」と連絡が来ます。
大地震とかが発生した場合は、こちらの対応次第では後々問題になる事もあるため、叩き起こされた脳みそをフル回転させて対応をしなければいけません。本当に、地震だけは勘弁してほしいです。
感知器異常で起こされる

消防関係のアラームも無視できません。ぶっちゃけ漏電トリップなんてトリップしたブレーカーに繋がる機器が、そんな大したものじゃなければ翌朝に回しちゃってもいいのですが、消防関係はその時に対応しないと色々と問題になる可能性が高いです。
警備さんより「感知器が発報した!」と連絡があると「火事か!?」と疑うのが正解ですが、今までずっと感知器が湿度によって誤発報するパターンが多いので、「また誤発報か・・・」と少し油断している間は否めません。最近は、火災も多いですから、その点は気を引き締めていかないと・・・
漏水警報で起こされる

仮眠中というか、「さぁー!寝るぞ!!」となった瞬間に呼ばれたトラブルです。
漏水トラブルは夏がほとんどですね。冬に漏水トラブルってあまり体験した事が無い気がします。
しかし、漏水警報はほとんどがしょーーもない事が原因なので、「なんで夜中に起こされてこんな事しないといけなんだ・・・」とだんだん悲しくなってきます。上の記事の時なんて冷凍庫が開けっぱなしで発生してますからね。「あーあ、しょうもな」って感じです。
あまり考えすぎない方がいい
とまぁ、ざっくりとこんな感じです。今の所、「あわわわ・・・」ってなったのは地震ぐらいで、他のは面倒臭いレベルで済んでいます。ちなみに、他のメンバーもそれぞれ、平等に夜中に叩き起こされていますが、上記の他に「自動ドアの異常警報」「給排気ファンのモーター停止」といったトラブルを経験しています。モーター停止はなかなかレアですね・・・。
一番最初にも書きましたが、夜中のトラブルは現場の規模や古さ、種類によって変わってきますが、僕の現場だとこんなトラブルがほとんどです。しかもしょっちゅう起こるわけでは無く、1ヶ月に1〜2回あるかどうかぐらいです。それをピッタシ宿直に当たって対応する羽目になるのには相当の確率になります。なので必要以上に神経質になる必要はないのかと思います。
ただ、不思議なことに、こういうトラブルってなぜか同じ人が連続で数回当たるんですよね。「またIさん夜中に起こされたんすか!?」「Iさん今狙われてるから一緒に宿直したくね〜(笑)」みたいな会話が飛び交います。