僕のビルでは、各方角にバルコニーがあり、宿直者は月曜日は西側、火曜日は東側…みたいな感じで各バルコニーに置いてある室外機のチェックをする仕事があります。テナントフロア全てのバルコニーをチェックするので、結構大変です。
しかし、大変だけならまぁ良いのですが、とある方角のバルコニーの点検だけはちょっと苦手でした。なぜなら常に視線を感じるからです。

バルコニーの向かいにあるマンションの一室から凄い視線が・・・。
これは決して気のせいでは無く、他の設備員も「視線を感じる」「バルコニーから人が出てきてこっちを見ていた」などの話をしており、たま~に話題になっていました。
どんな人が見てるんだろ・・・と、見てみたい気持ちもあるのですが、もし目が合った時にその人から「ビルの従業員が覗いてきた!!」といわれてしまい、クレームになる可能性もあります。そちら側は見てるのに、こっち側が見るとクレームになる・・・。なんだか理不尽な感じもしますが、立場的に弱いのはこちら側です。視線を感じつつ、そちらを振り向かないで点検をする日々でした。
ただ、とある日、設備員の一人が視線の先が気になりすぎて、ガッツリと見てしまったのです。
視線の正体は・・・

なんと2つの球がぶら下がっていただけだったとの事!!
しょ、しょうもね~~~~~!
視線の正体は人でも何でもなく、ただのオブジェでした。なんかガラスっぽい球がプラプラしていたそうです。
一時は「ホラーか?」と思われていた視線事件でしたが、実際はこんなもんです。
なんでこんな事を書いたのか
この「視線事件」は結構前のことなんですが、なぜ今このタイミングでこれを書いたのかというと、4月末で現場の一人が異動をするのですが、ちょうど先週に宿直がその人(ここではXさんとします)と一緒だったので、この視線事件で「あ〜、そんな事あったよなぁ!」という話で少し盛り上がったのです。
ただ、Xさんと会話をしていると、ちょっと話が噛み合わない時があり、「そういう変な人もいるよな!」みたいな感じで話すのです。
僕は「え、あれはただのオブジェだったんですよね?」と改めて聞くと
「え?オブジェ?違うよ。俺の時は人がベランダに出ててこっちをジッと見てたもん」
最初は「からかってるのかな?」と思い「いや、○さんがオブジェを見たって言ってたじゃないですか」というと「え?そんな話だったっけ?○さんそんな事言ってた?」
あれ?変だな?と思い、その翌日に別の人にこんな事ありましたよね?というと「そんな事あったっけ?」と当時いた人が皆「覚えてない」というのです。(○さんですら「俺、そんな怖い事体験して無いっすよw」といいます)
そんな事なかったのか?と思いましたが、「視線事件」についてディティールは違いますが、Xさんは知っているわけなので、完全になかった話では無いはずなのです。
自分がおかしくなってしまったのか・・・、それとも皆がおかしくなったのか・・・?なんか納得できなかったので、記録としてここに残しておこうと思い書いたわけです。

そこにいたのは何だったのでしょうか?