こんばんは 青村です。
今日は、テナントが呼んだネット回線業者が工事をしていました。こういうテナントが直接依頼した業者は、僕らは基本的にノータッチで、必要な箇所の鍵開けだとか、防火区画を貫通させた後はちゃんと埋めといてくれだとか、それぐらいしか関わりません。というか下手に関わるといつの間にか責任区分がこっちになってしまう為、そこはハッキリとさせないといけません。
今日来た業者は、責任者がちょっと怪しい感じだったので不安だったんですよね・・・。怪しい感じっていうのは、なんかこう、上手く言い表せませんが「何も知らなそう」な空気感を出しているんですよ。責任者がアレだと、何かしらトラブルが起きるのがこの世の常。この不安は見事に的中してしまいます。
いつも通り、防災センターで書類仕事を片付けていると・・・
突如鳴り響く警報音!はい、これで寿命が1年縮みました
そして消防監視PCから「排煙機起動!」という警報が!
排煙機が回る=排煙スイッチが押されるという事です。排煙スイッチが押されるのは、いたずら・間違い、そして火災があった場合です。
間違いで排煙スイッチが押されるのは良くある事で、僕もそこそこ対応をしています。今回も、「間違えて押されたのかな・・・」と内心思いながらも、本当の火災だったら洒落にならないので、1人は排煙機へ、もう1人は排煙スイッチが押されたであろう現場へダッシュで向かいます。
そして現場に到着しましたが、特に煙などはなかった為まずは安心。そして排煙スイッチのある場所に行くと
先ほどの業者が「あわわ・・・」という感じで立っています。え?なんだ?と思いながら天井を見てみると・・・
排煙口が空いています。いやまぁ、排煙機が回ってるんだから排煙口が空いているのは当たり前なのですが、その真下に脚立が置いてありました。なるほどね・・・。ちなみに近くの排煙スイッチは押された形跡はありません。そうなると答えは一つで、業者が排煙口を点検口と間違えて開けてしまったということになります。
これが閉じた状態の排煙口です。点検口に似てますが、丸ポチの穴を押すと開き、排煙機が回ります。つまりこれは排煙口です。似てるといえば似てるので、間違えるのも不思議ではないですが、排煙口と点検口はビルメンや工事関係者にとって気を付けるポイントの一つみたいなものなので、これを間違えて開けるという事は、ちょっと注意が足りないと言われても仕方がないかもしれません。
まぁ、しかし間違えてしまったものは仕方がありません。とりあえず排煙機を停止し(先に排煙機を止めないと大変なことになるので注意です)排煙口を復旧します。業者は「勘違いしてました」とのこと。ここは素直に「間違えました!すいません!」と言ってもらえれば気持ちがいいのに、なんとなく往生際が悪いな・・・と思ったり。
そして再び防災センターに戻り書類整理を再開
ふ〜やれやれ
嘘でしょ?
何?マジで何?いやがらせ??
該当階はさっきの階ではなく、1つ下のフロア。この時点で「さっきの排煙口復旧が甘くて排煙口が開いちゃった」という疑念は無くなりました。
再び現地に駆けつけると、いますわ。さっきの業者が・・・
開いてしまった点検口を「ヤベェ!」と言いながら戻そうとしている業者と、僕が現れたので「あ!」と言ってしまった責任者。やってくれたな・・・
というか、点検口を閉められるのはマズイ!と思って咄嗟に「触らないで!」と叫びましたが、業者は「いえ!こちらで責任を持って閉めます!!!」と謎の男気を見せてきました。
いやいやそういう問題じゃないのですよ。今閉じるとダクトが潰れるのよ・・・
とりあえず必死でその旨を伝える事で事なきを得ました。危なかった・・・。
幸い、その業者の作業はこのフロアが最後だったので、その後はしばらく業者を監視して終了しました。もうこの現場に来る事は無いそうです。もし次来る場合はフル立ち合いだよ。
帰り際に業者がちょっとしょんぼりしていたので、「こういった現場って初めてなんですか?」と「慣れてないならしょうがないですよ!」的な会話に持って行こうと聞いてみたのですが「いえ!ほぼ毎日のようにやってますし、ちゃんと実績はありますよ!」とちょっとムキになった返答が来ました。
なんやねん!はよ帰れ!
・・・というわけで、皆様、危なっかしい業者には気をつけましょう。