物が無くなる現場・・・、もう文字からして不穏な感じがしますね。
ただ、今回の「物が無くなる現場」というのは気がついたら物がどっかに消失してしまう事が多い現場を指します。ロッカーに鍵をかけていないと財布がパクられたり、個人の備品がパクられるといった事では無いのでご安心ください。(今はありませんが、大昔にそういった盗難がちょこちょこあったらしく、古株の先輩は今だにロッカーに鍵をガッチリかけています。)
ちなみに、僕の現場で良く失踪するのは、上記の3点です。
ビリビリガードは、大体電工ドラムと一緒に失踪します。養生テープは、あと数巻きぐらいの「捨てるか捨てないか」ぐらいの絶妙な残量を残してどこかに消えます。発見されても、大体が埃まみれでそのままゴミ箱へシュートされます。そしてドアストッパーは、本当に気がついたらカバンの中から消えています。不思議ですね
で、本題なのですが、ここ数日現場で「ウエスとバケツが無い」という事件が発生しました。
いろんなところを探してみましたが、見つからず。最初は数人の現場員で探していましたが、埒があかないので現場全体で共有して探す事に。
そしたら、その1時間後に
「あったぞ!」と重鎮がウエスとバケツセットを見つけ出しました。
どうやらガラリへ続く扉を開けたその真下に置いてあったとの事。よく見つけたな!という感じで現場は拍手喝采、さすが重鎮!という空気に包まれました。
そして、見つけた後は恒例の犯人探しです。別に見つかったんだからええやん・・・と思いますが、重鎮とかはこういった犯人探しがだ〜〜い好き、今までの作業を振り返って見て、関連のある事項を探し出します。
そうすると、ちょうどこのバケツセットが無くなった(と思われる)数週間前に、KさんとNさんが、ガラリ内でちょっとしたトラブルがあった為駆けつけていた事が、引き継ぎノートに記載されていました。
その時にバケツセットを持っていって、大したトラブルじゃ無かったから安心しきってバケツを放置してきてしまった・・・という結論に至りました。
「KさんもNさんも、こういう事が抜けてるよな!」とガハハハと嬉しそうに笑うご機嫌な重鎮。それに引き換え「あ〜、しまった〜」と意気消沈のKさんとNさん。
ただ、それから数時間後
KさんとNさんは「待てよ?そもそもバケツなんて持ってったか?」と疑問を持ちます。
そのトラブルにはバケツは必要のない内容だったので、言われてみれば違和感が・・・。まだ工具ならばわからなくも無いのですが、バケツだけを持っていくかと言われれば、かなり微妙です。
そして、この時、僕だけが知っている事を一つ思い出しました
それは、引き継ぎノートには書いて無い(というか、消されている?)のですが、上記のKさんとNさんが駆けつけたトラブルの後に、そのガラリの近くで軽い漏水が発生し、それを重鎮がバケツを持って対応しにいったのです。そして帰ってきた時、バケツを持って帰っては来てなかったような・・・
そもそも、なぜ重鎮は1時間でそんな誰も見つけ出せなかった場所に置いてあるバケツを発見出来たのでしょうか・・・、そして、なぜ重鎮が対応した漏水トラブルの内容が引き継ぎノートから削除されていたのか・・・
もしかして・・・重鎮、あなたが・・・?
真相は謎です。