こんばんは ビルメンの青村です。
いつも巡回時に、とある部屋に設置されている配管から「ドーン!ドーン!」とわりかし大きな音がする時があります。
配管も音とともに前後するので、貫通部分の壁がボロボロになっております。
この配管は、汚水・雑排水の配管で、どうやらウォータハンマが発生してこんな事になっている様です。ちなみにウォータハンマは、配管内で水が流れている時に、電磁弁などが閉まって水の流れが急に止まった際に、発生します。言うまでもなく、配管にダメージを与えたりするので、出来れば避けたいところ・・・。
先輩から話を聞くと、どうやら竣工当時からこの箇所はウォータハンマが酷いとのこと。今まで特に音以外は問題が無かったから放置されてきたとの事。ビルメンって、特にクレームが無ければ問題は後回しにする傾向が強いので、まぁよくある話です。報告書でも大体が「経過観察とする」で終わっています。
そんな感じで放置され続けてきたこの問題ですが、ついに所長が何とかしよう!と重い腰をあげて調査を開始しました。
そして、衝撃の事実が・・・
なんと、水撃防止装置が設置されているにもかかわらず、その系統が殺されていました!
一応、ウォータハンマを防ぐための装置が取り付けられていたのですが、その手前のバルブが閉状態な為、ただの飾りとなっていたのです。(イラストだと、バルブの位置が開ですが、気にしないでください(笑))
恐る恐るそのバルブを開にしてみると・・・なんと配管のウォータハンマが消えました。圧力もキチッと保たれているので、問題なさそうです。
どうやら、この水撃防止装置は、竣工時に既に閉状態にされていたようです。(たまたま、竣工を担当した職人が来たので話が聞けました)ただ、開に戻す指令が無かった為、ずっと閉状態のままだったようです。
これでウォーターハンマが無くなって良かったネ!で済めば良かったのですが
数時間後に、再度ウォーターハンマ発生。
おそらくですが水撃防止装置の中の封入空気が少なくなっているのでは?という事でしたので、正しいかわかりませんが空気入れを持って水撃防止装置の中に空気を入れようぜ!という事で、空気封入器具(自転車の空気入れです)を持って、装置の空気入れの箇所にピンを入れると
ブシャアアアアアアアアアア
突然、水が噴射してきました。なるほど、どうやら中のダイアフラムか何かが破れていて、簡単にいうと水撃防止機能の役割を果たしていない様です。これはあくまで推測ですが、竣工時にこの装置を取り付けたは良いものの、不良品だったため閉にしたが、そのまま面倒臭くなって放置したんじゃないか?という話が出てきました。「そんないい加減な施工はないでしょ!」と思うかもしれませんが、工事関係の仕事でこういう放置って割とあります。皆んな結構適当です。
そんな訳で、この水撃防止装置は完全に機能しない為、再度バルブを閉にして以前と変わらない状態に戻りました。ウォータハンマも相変わらずです。
一応、修理をしようと思ったのですが、結構な金額がかかる為、オーナーへの許可が必要になります。ただ、オーナーには「今までずっと使ってなくて、昨日発見して使ってみたら壊れてました!なのでお金ください!」なんて口が裂けても言えません。
とりあえず、報告書は「経過観察とする」で締めています。今後、何もありませんように・・・