火災報知器のボタンが押された！！

昨日は宿直だったのですが、夜の２０時ごろに休憩を取っていると、同じ宿直者のOさんから電話が。あ〜、もう絶対にいい事はありません。なんですか、それ今じゃないとダメですk・・・

「○階の火災報知器のボタンが押されたみたいです！」

・・・

え？

火災報知器のボタンって、あの赤いやつ？それが押されたってこと？やばいじゃん

よく排煙機のボタンは間違って押される事が多いのですが、火災報知器のボタンが押されたのは初めてです。

https://buildingmen-aomura.com/2022/11/20/%e5%9b%9e%e3%82%8b%e6%8e%92%e7%85%99%e6%a9%9f%ef%bc%81%e5%be%a9%e6%97%a7%e3%81%ae%e4%bb%95%e6%96%b9%e3%81%af%ef%bc%9f/

あのボタンを間違って押した？いやありえないでしょう。結構な強さで押さないと、あれは押せませんし、そもそも何かのボタンと間違えてあれを押す人はいないでしょう。

・・・と言う事は、火災？

一瞬にして「これはやばい事が発生したのでは？」と感じましたが、Oさんが言うには「火災感知器の濃度が０」「スプリンクラーヘッドも熱で飛んでない」という事らしく、何やら誤作動の可能性が高いような気がしてきました。もし火災ならば、感知器が反応していてもおかしくはありません。

ただ、実際に火災が発生している可能性も０ではありません。実際に火災に遭遇した事はないため、全部憶測でしかないわけです。とにかく、現場確認をしなければ話は進みません。休憩室近くの廊下に置いてある消火器を片手に現場に直行しました。

たまたま休憩室に近い階だった為、階段を使って猛ダッシュ！こんなにダッシュしたのは退職した事務所の社員旅行で９時に駅集合だったのに８時50分に目が覚めた時以来です！その時はもちろん２０分遅刻したし、上司に怒られるし、目覚めから１分後に猛ダッシュをかましたので吐いたしで散々の旅行でした。

・・・で、そんな自分が出せる可能な限りのスピードで現場に到着したのですが、煙たさなどは一切なく、廊下が真っ暗なままでした。

「やっぱり誤作動だったのかな？」と思っていると、背後に人影が！

「あ・・・すいません。中にセキュリティカード忘れちゃって・・・。連絡手段が無いから押しました」

・・・は？

いたずらでも無く、火事でも無く、誤作動でも無く、「セキュリティーカードをテナント内に忘れたまま外に出ちゃって締め出されたから、パニックになってボタンを意図的に押した」という事でした。

その後、ボタンを復旧。訓練校で習った「ボタンを復旧させるには、このボタンの上にあるレバーを引っ張らないと復旧出来ないよ」という事を思い出して復旧させました。

実は奇跡が起こっていた

そんなわけで火事ではなかったわけですが、まさかあのボタンを呼び出しボタンとして使用する人がいるとは驚きです。あのボタンを押せば大騒ぎになるのを分かった上でのボタンプッシュですからね、果たしてパニックだったからの一言で済むのか微妙ですが・・・。

しかし、不幸中の幸いだったのが、ボタンを押されたのに全館放送はされず、大きな騒ぎにならなかった事です。

実は１時間前に、防災センターで、連動遮断をかけていたのです。

これをかけていると、火災関係の設備は連動で動作しなくなります。火災報知器だとボタンを押されると、連動して放送が流れるのですが、連動が遮断されているので、防災センターに「○階でボタンが押された！」という信号しか行かなくなります。

実際の火事の時に連動遮断がかけられていると、様々な機器が火災時の動きをしなくなるので非常に危険ですが、天井の工事などで感知器やスプリンクラーヘッド移設などをする際に間違って信号が働いてしまった時、連動で動作をしてしまうと面倒なのでそのような設定をする事があります。

今回は、たまたま夜に工事をする為、連動遮断をかけていたのです。なので、ビル全体の騒ぎにはならなかったと言う事です。

 

しかし、これで終わりではありません。残念ながら、オーナーに説明する用の報告書作成が必要となります。そしてプラスで今後このような事が発生しないように「このボタンは火災時などの緊急時以外は押さないで下さい！」のポスターを作成。

あのボタンを押したやつが代わりに作れ！！そう思いながらパソコンをカタカタさせる青村でありました。