こんばんは 青村です。
ビルメンの重要な仕事の一つに管球交換というものがあります。管球交換とは、名前の通り管球を交換する事なのですが、管球と言っても様々な場所に様々な管球があります。そして、ビルメンは基本的に現場の管球は切れたら交換しなければなりません。そう、それが例えどんな場所にあっても・・・
明らかに交換する事を考えていない場所に設置されている管球。壁に完全に埋め込んであり、どうやって取ればいいのかわからない管球。もう販売が終了しており、互換品も無い管球・・・。
そんな感じで色々な管球があるのですが、僕の現場でもついに「やっかいな」管球交換がやってきてしまったのです。
全然取れないネジ!
今回交換を指示されたのは、地面に埋まっている管球。
この管球はスポットライト的な物で、外構の木々をオシャレに照らす様に設置されています。ぶっちゃけ、この管球が切れっぱなしでも、仕事などには何の影響もありません。ただ見栄えが若干悪くなるだけです。しかし僕の現場のオーナーは、そう言った外構の見栄えが悪くなる事にはものすごく敏感なので、とっとと交換しなければオーナーからクレームが来てしまいます。オーナーからクレーム=現場の死なので、サクッと交換をしようと思ったのですが・・・
全然、全くもってネジが取れません
このフタが取れないと、お目当ての管球に辿り着けないのですが、このフタのネジが硬いこと固いこと。1つネジを外すのに10分と10パワーを消費(1パワー=腕立て伏せ5回分ぐらい)して、なんとか作業をしていましたが、最後の1本だけなんかオカシイのです。何がオカシイのかというと、やたらネジ穴が柔らかいのです。柔らかすぎて、ドライバーを回そうとすると、滑ってネジ穴が削れていきます。このどんどん削れていく様子を見て、「きっとこの管球の会社が意地悪して、最後のネジだけわざと柔らかくしたんだよ」と一緒に作業していた先輩が言い始めました。僕も「きっとそうですよ!」と食い気味に言っていたので、お互いこのネジ外し作業に相当エネルギーを持っていかれていたのがわかりますね。
なんとか「取れろ!」の気持ちでやってましたが、ついにネジ穴がまん丸に・・・絶望的です。写真で見ると、まん丸すぎて笑っちゃいますね。普通、ちょっとでもネジが滑ったらストップするものですが、なんだかヤケクソになってしまったのです。
もうこのネジは使用できません。仕方がないのでぶっ壊すことにしました。
何とかネジをぶっ壊してフタを取り外す事に成功し、これで交換が出来る・・・と思ったら管球が地面に埋まっていて全然取れません。「え?うそでしょ?」と思いましたが、どうやらこの管球は「交換を想定していなかった」管球の様子・・・。管球だけに限らないのですが、ビルメンをやっていると、ビルというのは「とりあえず建てるだけ建てて後の管理はし〜らない!」という物件が多い事に気付かされます。管理する人間の事を考えたビルなんて、本当に稀だと思います。
で、どうしようか・・・と悩んでいましたが、なんとか配線側からうまく中身をえぐり出す事が出来ました。これでようやく本当に管球が交換出来る・・・!と思いましたが、この管球、実は在庫が無いのです。
在庫は無いことは、取り外す前から薄々気がついてましたが、もしかしたら他の管球在庫と代用できるかも!と一縷の望みをかけていたのですが、型番を確認したところ、全くの特殊タイプで、どうやら特注品の様です。一応、業者に電話で在庫と互換品の有無を聞いてみたのですが「う〜〜〜ん・・・もうそのタイプのは・・・」と絶望的な返答をされてしまったので、いよいよ本当に困ったぞと悩み、とりあえずこの場は一旦終了にしよう!という事で復旧をしてブレーカーを入れたところ・・・
消えていた管球が点灯した・・・!
それはもう、先程の消灯が嘘の様に煌々と明るさを取り戻したのです。「なんで?」と思いながらも、もしかしたら復活したのかもしれない、と思いそのまま一晩放置してみたのですが、なんと次の日も煌々と点灯しているではありませんか!本当によくわかりませんが、とりあえずコレでヨシという事になりました。ちなみに業者から正式に「このタイプの管球はもう無いので、交換するなら機器ごとになります」と返答が来ました。つまり、次にこの管球が切れたら、マジでお終いという事になります。そうなる前に、この現場からはオサラバしたいと思います。