昨日は宿直でした。
夜の24時ごろにそろそろ仮眠に入るかなと思っていた矢先に、中央監視PCから警報が・・・。おいおい・・・、さっきまで十分時間があったのに、なんで仮眠に入る時に警報が鳴るかね・・・。(まぁ、仮眠に入って5分後とかに叩き起こされるよりかはマシと言えばマシですが・・・)
で、肝心の警報の内容は何か・・・。この時間帯だとテナントもいないので厄介なものは無いはずですが・・・。
「汚水槽の満水警報です!」
汚水槽の満水警報!???
汚水槽とは、便とかを貯める槽で、それが満水。もうヤベェ予感しかしません。
一応、満水警報が出ているとは言え、出始めならまだ槽に幾分余裕はあります。しかし、このまま放置していると完全にアウトで、マンホールから汚物が溢れ出てきて、地獄絵図となります。
ちなみに、これは後々の反省なのですが、この時に落ち着いて中央監視PCでポンプの状態を確認すべきでした。まぁ、実際に警報が出て、しかもそれがヤベェ系だとそんな余裕ある行動は難しいんですけどね。この辺が、ベテランと素人に毛が生えた人間の違いでしょう。
んで、槽がある部屋に向かう際に、今回の満水警報が出た原因を考えます。
- 水位を知らせる電極に汚物がくっついて、満水警報が出てしまっている→嘘満水が出ている状態で、実際は満水が出ていない可能性があるため、セーフ
- ブツが流れてくるスピードが早すぎて、ポンプが追いつかない→深夜でテナントがいないのに、そんなポンプが追いつかないくらいの状況になるか?もしそうなら、このビルに妖怪ウンコマンがいる
- ポンプが壊れて動いていない→最悪の状態
他だと、フロートがこんがらがっちゃってて、本来もう少し早くポンプが起動しなくちゃいけないのに、かな〜り遅れて起動したもんだから、ポンプがフルに動いてても追いついていないなど考えられますが、この状態だと、3のポンプが壊れているが一番ありえるかなと思いました。そうなった場合、汚水槽のブツを外の汚水マスに流すポンプが無いため、汚水槽にブツは溜まる一方です。しかし、そう言う場合どうすればいいんだろ。ビル全体に「ウンコ禁止」の指示を出さないといけないのかな・・・。もし経験があった方は教えていただけると嬉しいです。
そんなこんなで、汚水槽のある部屋に到着。もしかしたらもう部屋中が汚物だらけの可能性も想像していましたが、まだ何にもなく、非常に静かです。というか、逆に静かすぎて違和感を感じました。
とりあえず、満水警報が「ビ〜〜〜〜!!!」と鳴っている盤にいくと・・・
汚水槽ポンプのセレクトスイッチが手動になって、スイッチが停止になっていました
どうりで部屋が静かだと思った!ポンプが動いていればある程度音がするはずですから・・・
通常は、セレクトスイッチは「自動」になっており、その状態だとフロートによる水位感知でポンプが動きます。これが「手動」になっていると、人間が起動スイッチをポチッと押さない限り、永遠に動きません。汚水槽が満水になろうと、部屋がクソまみれになろうと、永遠に動きません。
とりあえず、急いで自動に変更すると、ポンプが元気よく動き出しました。念の為、普段は1台運転ですが、2台運転に変更し、30分ほど動かしていたら満水警報が完全に復旧しました。あ・・・危ないところだった・・・。
で、いつセレクトスイッチが手動になっていたかを考えてみると・・・、この日の午前に汚水槽ポンプ点検を日勤者がやっていました
点検者がポンプの動作を確認する際に、手動に変更してそのまま忘れてしまったのでしょう。このようなミスはわりかしありますが、自動のものを手動にしていると、絶対にロクな結果にならないので注意が必要です。操作をしたら元に戻すはビルメンの鉄則です。
とりあえず、翌日、この点検をしていた人に報告。もちろん、こっそりです。
本来であれば、所長に報告して、現場全体で水平展開して・・・っていうのが優等生かもしれませんが、今回は大ごとになっていないし、解決もしましたから、こういうのは設備員同士で内密にしておくのが吉です。自分もどこかで似た様なミスをしちゃった時に助けてもらえますからね。
しかし、この日は「あぁ、ついに僕も汚水槽飛び込みデビューか」と思いましたが、どうやらまだ先のようです。ビルメンの中では「汚水槽関係のトラブルをクソまみれになって解決してようやく一人前!」みたいなところがありますから(多分)。
コメント
コメント一覧 (8件)
こういう警報って中央監視盤に勝手に記録されないんですかね?
内緒にしてもバレそうな気がします。
一応、警報が出た記録は残りますが、わざわざ警報履歴を検索しないと
わからないので、よっぽど細かくチェックする人がいない限り見逃されますね。
こんちは。
ビルメンの同志の為に少しでも力に慣れれば嬉しいので僕が見てきた現場の話を…
①ポンプ(以下:p)本体の故障(絶縁不良など)→槽には大抵、pは2台あるので2台いっぺんに故障はまず無い為、落ち着いて片肺運転して報告書作成の流れ。
※絶縁不良はp内部でモーター側に水が浸水してる状態なので本体交換しか無い。それまでは片肺運転。
②フロート(以下:f)の絡まり→とりあえず手動で槽内の水を空にしてからfの絡まりをほどく。fが絡まりにくい位置に調整する。
③基板の故障→状況によりけり
④満水になっても槽内は、槽全体の底にp升といわれる窪みがあり、この中にpが据え付けられていて、この升内にfもブラ下がっている。なので、基本はこのp升内で水の上下が完結する。満水といっても蓋から溢れるまではまだまだ余裕がある。
※現場によっては升がない為、全部ではないので注意されたし。
間違いなどありましたら教えて下されば幸いです。
参考コメントありがとうございます!
受水槽とか汚水槽とかは、ポンプが1台でも生きていればフロートとか他の機器が
おかしくてもどうにかなるのが、まだ救いのような気がします。
意外と対処方法は限られますよね。
私がこないだまでいた病院では汚物ポンプがサーマルトリップで停止して故障警報を出しました。
後日業者が確認したら、ポンプに男性用のパンツが絡まっていたそうです。
流しちゃったんですかね、パンツ……
パンツが絡まるのは、結構あるって聞きますね・・・
とある現場では、あまりにもパンツが流れてくるものだから
パンツを受けるカゴを流入口に取り付けたという話を
業者から聞いた事があります。
怖い話ですね
中央監視PCに警報が出た時はドキッとしました(笑)